最後に、君と
「はぁ....」
梅雨の明けた7月の初め、もうすぐある期末テストを思い出しため息をついた。
俺は今年、受験生だから、尚更憂鬱になる。
そんな時、後ろから友達の翔が声を掛けてきた。
「なぁ涼太聞いてくれよ!ビックニュースだぜ!」
涼太、というのは俺の名前で、クラスの奴らは俺のことを「神谷」と呼ぶ。
「なんだよ、お前がそこまで慌てるとか珍しいな」
こんな風に言われると流石に俺も少し気になる。
「転校生だよ!しかも女の子!!さっき他の奴らが見たって言ってたけど、すっごい可愛いらしいぜ!確か名前は....」
翔が言い終わる前にチャイムがなり、俺達は席に着く。そして、担任が言うには、どうやらうちのクラスにその転校生が来るらしい。俺はその転校生が来た瞬間、目を見開いた。
理由は、その転校生が俺のかつての幼なじみ、森山千里だったから...
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