瀬川くんのジャージ
いやいやいやいや。
勘違いされる!好意あるって思われるじゃん!
…ないことは、ないかもだけど。
今は、まだ。
ジャージのお礼したかっただけと、伝えようとしたところで。
「心春ちゃん、高校に中学の友達いなくて困ってるんだって。
友達作りたいんだよね?」
と、目を合わせてくる。
うんうん、と頷くと。
「あ、そういうこと?よろしくよろしく」
と爽くんは微笑みと共に軽めに手を振り。
「…よろしく」
と涼くんは先ほどより少しだけ顔を上げ、目を合わせた。