瀬川くんのジャージ
「なんで…なんで、そんなこと言えるの?
すみれちゃんは優しくてかわいくて、昔もし太っていたとしたらそれは、鍛えて努力で痩せたんだよ。
それに瀬川兄弟どっちでもいいなんて。
まるで外見しか見てないみたい。
爽くんは、優しいけど掴み所がなくて。
涼くんは…、意地悪だけど、すごく優しい」
突然私が、怒ってしゃべりだしたことに、面を食らったのかふたりとも静かになる。
「私の大好きな3人のこと、そんな風に言わないで」
強めに言うと、田中さんは顔を赤くして、手を振り上げながら近づいてきた。
「ちょっと…もう、やめない?」という上戸さんの制止を振り切り、目の前まで来たところで。
ぎゅっと強く目を瞑る。