瀬川くんのジャージ


距離がゼロになる前に、軽く目を瞑ると。


微かに唇に、ちゅ、とあたった。



キーホルダーではなく体温のあるものに、ボッと体がが燃えるほど熱くなる。


目を開けると私の大好きな、照れたような笑顔で見つめられていて。

私まで笑顔になる。


涼くんの袖を強めに引き寄せ、耳元に顔を近づける。



「…大好き」


と伝えると。



もう一度、今度はもう少し長く。


キスされた。


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