狙われてますっ!
「……お前が腹抱えて笑ってるのを見て」

 ……女子的には、うふふ、くらいで済ますべきだったですかね。

 なんかツボに入っちゃったんですよ、と思う汐音に求は言った。

「ずっとこうして、爆笑してるお前を見ていたいなと思ったんだ」

 そう言ったあとで、

 ……いや、違うな、と言いかえる。

「ずっとこうして、お前とふたりで笑ってたいな、と思ったんだ。

 ――そしたら、キスしてた」

 汐音は、ぎゅっ、と鞄を握りしめて言った。

「そうなんですか……」



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