狙われてますっ!
「ありがとうございますっ」
とハートマークつきのクマのスタンプがやってきた。

 ……武志と同じシリーズのスタンプッ。

 この二人、実は俺の知らない間に付き合いがっ!?

 求の頭の中で、すでに武志は惨殺されていた。

 冷静に考えれば、以前から付き合いがあるのなら、連絡先をわざわざ訊いてくるわけもないし。

 そもそも、そのクマのスタンプは無料でも配布されている誰でも使っているものだったのだが。

 やっと汐音と連絡先を交換し、約束をとりつけたと浮かれていた求は衝撃のあまり、錯乱していた。

 だが、汐音がすぐに入れてくる。

「ありがとうございます。
 その連絡先、職場の先輩に教えてもいいですか?」

「ん?」
と求は声に出して言っていた。
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