狙われてますっ!
「そんな偶然落ちてないですよー」

「でも、落ちてない話がいいかもですねー」

 それではっ、と彼女らは途中のフロアで降りていった。

 ……確かに恋ははじまりそうにないな。

 ただ美味かっただけだ、と思いながら、震える手でおむすびを差し出してきた名も知らない娘を思い出し、求は笑った。





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