告白予約。〜猫系男子は赤面少女に夢中〜



 そちらに視線を向けると、顔立ちが明るくハッキリした、つやりとしたロングヘアを靡かせた女子がいた。ネクタイの色が違うから先輩かな?誰だろうとじいっと見ていると、水瀬くんがゆっくりと立ち上がりその先輩のところに歩いていく。

 奏多って、水瀬くんのことか。

 楽しげに話す女子と、表情を少しだけ緩め、相槌を打つ水瀬くん。その光景は美男美女ですごくお似合いで、思わず見入ってしまう。すると、有菜ちゃんがこちらに歩いてきて隣の席に座ると、耳打ちした。



「あの二人幼馴染なんだって」
「へぇ、付き合ってないんだ」
「けど、お似合いだよね。水瀬くんかっこいいから、みんなそれまでにアプローチしなきゃって騒いでるけど」
「そうなんだぁ……」



 そんなにモテモテなんだ。水瀬くん。



< 10 / 177 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop