告白予約。〜猫系男子は赤面少女に夢中〜
心臓をバキュンと撃ち抜かれた私は、震える両腕を、奏多くんの背中に回した。触れた背中は予想以上に骨っぽくて男らしくて、余計に緊張する。
身体が密着して、奏多くんのシャツに私の鼻先が当たる。前も嗅いだことのある柔軟剤の匂いを吸い込むと、なんだか泣きそうなくらいきゅんきゅんしてしまい、背中を掴む手の力を強くしてしまった。
すると、大人しく抱きしめられていた奏多くんが軽く身じろぎした。
「凛子」
「な、なにっ」
「……俺もしたい」
「えっ」
「凛子を抱きしめたい」
「…………」
甘くて掠れるような声で尋ねられ、私は勢いのままゆっくりと頷く。
すると、私の背中に奏多くんの腕が回り、今度こそピッタリと隙間なく身体がくっ付く。
ドキドキドキドキ、お互いの心音が伝わるほどのその距離に、私のキャパシティはオーバーしていて声を出すこともできない。
しばらく抱き合い、私のつむじに顎を乗せた奏多くんが口を開く。