告白予約。〜猫系男子は赤面少女に夢中〜
「ちなみに、今現在では予約実行したら……勝率どのくらい?」
「…………」
「早く、早く本番の告白したい」
普段の奏多くんがらは想像のつかない余裕のない声だった。
勝率なんて、もうそんなの決まってる。
私も、もう奏多くんを受け入れるキャパシティなんて言ってられるほどの余裕なんてない。
ぎゅうっと奏多くんを抱き締める力を強くする。そして私はゆっくりと顔を上げ、奏多くんと視線を合わせた。
「勝率……いい感じです」
「……つまり?」
「…………100%」
「っ!!」
私の声を聞いた奏多くんは、頬を赤く染め目を大きく見開き、私の肩を掴んでガバッと身体を離した。
そして、真剣な表情で、ゆっくりと口を開く。
「夏休みの最初、8月にある花火大会」
「……花火大会」
「一緒に行きたい」
「……うん」
「そこで予約した告白するから。頷く準備だけしておいて」