告白予約。〜猫系男子は赤面少女に夢中〜



「今平気?」
「うん。大丈夫だよ」
「……どこか出掛けてる?」
「お母さんにおつかい頼まれて、スーパーいくところだったの」
「そっか」



 ────あれ?なんだか奏多くん、元気ない?

 いつにも増して、声に抑揚がない気がする。



「奏多くん、なにかあった?」
「……え、なんで?」
「元気ないよね。なんだかいつもと違う」
「……あー、うん」
「……大丈夫?」



 どうしたんだろう。

 心配だ。奏多くんが元気がないなら、助けになりたい。話したくないなら別だけど、電話を掛けてきてくれたってことは、聞いても平気だよね?

 しばらく黙った後、奏多くんが声を発した。
 


「愛理のばあちゃんが入院した」
「……え」
「前々から体調悪かったらしいんだけど、それであいつ今すごい不安定で」
「……大丈夫なの?」
「落ち着くまであいつの親にそばに居てって頼まれた」
「うん」



 私は、自分の感情をなるべく出さないように、淡々と返事をする。動揺を伝えないように。

 奏多くんが次になんと言うか、なんとなく予想がついてしまったから。


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