告白予約。〜猫系男子は赤面少女に夢中〜
「お、凛子じゃん」
「陸くん」
炎天下の中を全力疾走し、スーパーにたどり着いた頃には汗だくになってしまっていた。
空いている涼しい店内で頼まれたコンソメと自分用にお茶を買い、スーパーの前のベンチで飲んでいると、偶然私服姿の陸くんが目の前を通りかかった。
陸くんは私に気付くとこちらに駆け寄り、隣に座った。
「すげー真っ赤だけど、どうした」
「……走ってここまで来たの。喉乾いちゃって」
「運動神経悪い奴が無理すんじゃねーよ」
「言い返す言葉もない……」
「……なんか元気なくね?」
陸くんは私の顔を見て、心配そうに眉間に皺を寄せた。
確かに元気はないけど、見てわかるほどに私は落ち込んでるんだ。私は陸くんから視線を逸らし、地面を見る。