告白予約。〜猫系男子は赤面少女に夢中〜



「愛理のばあちゃんが……?」


 親から愛理のことを聞き、俺は急いで愛理の家を訪ねた。

 聞いていない。愛理のばあちゃんの具合が悪いことなんて。入院なんて。

 なんであいつ言わなかったんだ。

 昔から大切なことを言わない。愛理の母さんが出てった時も、あいつは気丈に振る舞っていた。

 

「愛理」



 俺達は姉弟みたいな存在だ。だから、何かあったら助ける。当たり前だろ。

 だから、暗い家のリビングで一人蹲る愛理を見て、浮かれていた自分の気持ちが急激に落ちていった。
 


「大丈夫だから」



 泣きじゃくる愛理の背中をさすりながら、支えなければと思った。

 愛理は昔から、人の感情を読めない俺の面倒をよく見てくれていた。

 そんな家族みたいな存在が苦しんでる。



 ────だから、俺は。



「ばあちゃんが落ち着くまで、俺がいる」



 間違えてないよな?凛子。





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