告白予約。〜猫系男子は赤面少女に夢中〜
『大切な物一つ選べずに、凛子に決断させて辛い思いさせたくせに、口出してんじゃねぇよ』
アイツの言葉が脳裏によぎる。
凛子に決断させた?俺が?
──あの日、俺はどうだった?思い出せ。愛理が見舞いでいない日に会いに行った。そして俺は……。
『俺なら、不安定な時を支えられるって。けどそれは過大評価だったのかも』
弱音を吐いた。
────最悪だ。自分で決めたくせに。自分で決めて、凛子を待たせてたくせに。
けど、それだけでこうなるのは不自然だ。
妙な違和感を感じる。
「何考え込んでるんだよ!何飲みたい?」
「……オレンジ」
「りょーかい」
中庭につき、自販機でジュースを買うと日陰にあるベンチに並んで座る。
缶のプルタブを開け、高田は美味しそうにサイダーを飲んでいる。俺はそんな気分になれずに缶を握ったままだった。
そんな俺に、サイダーを一気飲みした高田が口を開く。