告白予約。〜猫系男子は赤面少女に夢中〜
ズバッと、まるで当たり前のように自分の行動を切られ、自分より馬鹿だと思っていた高田の言葉で視界がやけにクリアになる。
確かに、俺が近くにいることで余計に愛理は俺なしでいられなくなっている。時間薬が上手く作用しなくなる。
そして、俺が差し伸べた手が、逆に愛理を泥沼に沈めてしまったのかもしれない。自分で立ち上がる力を奪ってしまったのかもしれない。
俺をじっと見ていた高田は、さらに話を続ける。そしてニッと笑った。
「先輩とのことちゃんとケジメつけてから片山さんにアタックし直せよ」
「…………」
「そんなごちゃごちゃの思考回路でされる告白なんて、俺でも絶対無理」
「うるせーよ」
「ちゃんとやり直せよ」
背中をバンと叩かれ、空の缶が地面に落ちる。
確かに、話したらなんだかスッとした。
「高田」
「なに」
「さんきゅな」
「……は」
高田が口を開けてポカンとしている。なんだよ、俺がお礼を言うのはおかしいのか?
けど、ちゃんと話そう。決めた。愛理が納得するまで、何度でも話す。
そして、それから俺がすることは────。
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