告白予約。〜猫系男子は赤面少女に夢中〜
「────やっぱり、どうしても奏多くんが好きなの」
「…………」
「誰にも譲りたくない。奏多くんが私を認めてくれて、幸せをくれたように……私が奏多くんを幸せにしたいの」
「……凛子」
「だから、予約させてください」
今度は、私の番だ。私が予約するの。
けど、次の瞬間私の視界は真っ白で、背中に回る腕の感触で、それが奏多くんのワイシャツだと気が付いた。
ぎゅうっと苦しいくらいに力を込められ、耳元で声がした。
「予約しなくていい」
「え」
「ごめん、凛子。たくさん待たせたし、花火大会でも悲しい思いさせた」
「…………」
「たくさん振り回した。一回振られて当然だと思う」
「……そんな」
「だけど俺も、どうしても凛子が好きで、幸せにしたい」
奏多くんは深く息を吸った。そして、口を開く。
「だからもう一回、俺からやり直しさせて、告白の」
「……うん」