告白予約。〜猫系男子は赤面少女に夢中〜



 大体、高田くんと水瀬くんはワンセットだ。水瀬くんは眠そうに挨拶をし、さも当然の如く私の隣を歩く。告白予約の件を聞かれて以降こんなことが増えたけど、毎回会話に困り無言な事がほとんどだ。

 何を話したらいいんだろう。緊張する。高田くん、何か話題を振って……!と祈っていると、突然横から声がして、ビクッと肩が跳ねる。


「なんか今日違うな」
「へっ……?!な、なにが?」
「髪、何で縛ってるの」


 首をこてんと傾け、私の髪の毛をじっと見つめる水瀬くん。

 今日は湿気が酷くて、アイロンをしても学校に来るまでに髪の毛がうねってしまうから高い位置でポニーテールにしてきた。

 人の髪型とか気にしなさそうなのに、その意外性に驚く。



「えーと、湿気すごいから縛ってきたの……」
「へー、なんかいいな」
「え?」
「そっちのが好き」


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