告白予約。〜猫系男子は赤面少女に夢中〜
確かに、動くたびに体操着の裾からちらりと見えるお腹とか、シュートを打つフォームのキレイさとか、汗をかいて赤くなった顔とか、普段じゃ見られないレアな水瀬くんは魅力的だ。
男子のバスケに夢中になっていると、ふと小さな声が聞こえた。
その発生源は、私から少し離れた位置に座り、見学をしている男子達から。
「片山ってさ、なんかいつも顔赤くね?」
凍りつくとはこの事だろう。
私はその言葉が耳に入った瞬間、ぴたりと動けなくなった。自分が赤面症なのは分かっているけど、わざわざ本人が近くにいる時に噂しないでほしい。
俯き体育館の床を見つめるが、一向にその話題は終わらない。終わらないどころか、声の大きさは増していき、授業中のクラスメイトまで、ちらちらとこちらを見ている。