告白予約。〜猫系男子は赤面少女に夢中〜
「なんか面白いよな。自己紹介の時もすげー顔赤くしてて、笑いそうになったもん」
「俺も俺も。あそこまで顔が赤くなる奴見たことない」
────やだ、やめて。
赤面症な私が、人と違うのは分かってる。けど、お願いだからそれ以上言わないで。私の頬は徐々に熱を帯びていく。きっと今、顔を上げたら真っ赤な顔を見られてしまう。
「片山、変だよな」
「そういえば名前も────」
じわっと、視界が歪んだ。昔も今も変わらない。この先も、ずっとこうやって面白おかしく後ろ指を指され続けるのかな?赤面症ってそんなにおかしなこと?
人と違うって、変なの?
その時、激しくボールが床に叩きつけられる音と共に、授業でザワついていた体育館内が一気に静まり返った。