告白予約。〜猫系男子は赤面少女に夢中〜
「変じゃないだろ」
その声に思わず顔を上げると、さっきまで試合をしていた水瀬くんが、コートから出て見学をしている男子達を見下ろすように立っていた。表情は見えないが、雰囲気が驚くほど冷たい。
男子達は、突然の出来事に固まっている。
「ど、どうしたんだよ水瀬」
「声デカすぎ。こっちまで聞こえてんだけど」
「ほらほら、そんなに怒るなよ」
「そうやって、人の見た目で判断して面白おかしく噂してる方が変」
「…………」
「片山さんは全然、変じゃない」
水瀬くんは恐ろしいほど冷たく低い声で男子達を一喝し、コートに戻って行った。
クラスメイト達の冷たい視線に気付いたのか、男子達は焦って俯く。けど、私の胸はどきんと脈打った。