告白予約。〜猫系男子は赤面少女に夢中〜
「ごめんね!駅まで一緒に帰れなくて!」
「ううん、平気だよ。気にしないで」
「片山さんごめんな!ほら有菜急ぐぞ!」
「分かってる!じゃーね凛子!」
教室から慌ただしく出て行く有菜ちゃんと高田くんを見送る。今日は前から予定を立てていた、中学時代のクラスメイト達との集まりらしい。
何度も帰れなくてごめんと謝る有菜ちゃんに、そこまで過保護にならなくても……と思うところもあるけど、優しさを無下にするわけにはいかない。
鞄を持ち、クラスメイト達に挨拶をして教室を出る。廊下を歩きながら窓の外に視線を向けると、朝から変わらないどんよりと曇った雨模様。しかもどんどん酷くなっている気がする。
そして、生理からくる頭痛もひどくなってきた。今日に限って頭痛薬を持っていないから、保健室に寄って薬を貰って帰ろうと思い立ち、足を早める。
下校する生徒達を追い越し、急ぎ足で保健室にたどり着く。ノックをしてドアを開けると、見慣れた先生の姿はなかった。奥に進むと、机の上に、職員会議中!という書き置きがある。