告白予約。〜猫系男子は赤面少女に夢中〜
水瀬くんの言いたいことが、何となく分かってしまう。けど、こんなにカッコよくて女の子に困ることなんてない彼が、そんなわけない。きっと、私の自意識過剰だ。
どきん、どきんと、身体が震えるほど心臓が大きく鳴っている。男子と二人きりで、こんな状況、初めてすぎてどうしていいのか分からなくて、何故か目尻に涙が浮かぶし、顔どころか身体中が熱い。
水瀬くんは、私のそんな情け無い様子を見て唇をきゅっと結び、私の手首を掴む力を強くする。そして、水瀬くんが立ち上がり、ギシッとパイプベッドが音を立てた。
至近距離で見下ろされ、水瀬くんの通った鼻筋が、大きい猫のような目が、薄い唇が、きめ細かい肌が完璧過ぎてパニックになる。カッコ良すぎる、本当におかしい。
────そして、水瀬くんが口を開くのと、私が限界を迎えたのは、ほぼ同時だった。