告白予約。〜猫系男子は赤面少女に夢中〜
身体は熱いままだし、触れられていた手首なんて、感触がまだ残ってる。
あのまま、水瀬くんの言葉を聞いていたら、今頃私は倒れていたんじゃない……?
「こ、告白……だったのかな?自意識過剰過ぎ?」
けど、今回理解した。やっぱり私には告白予約が必要だ。
奇襲のように近くに来られても、受け入れるだけのキャパシティがないし。とにかく前もって言ってもらわなきゃ心臓が持たないよ。
……けど、どうしよう。逃げてしまったけど、水瀬くんの体調はもう平気なのかな?
「……ほんと、熱い」
身体の熱さはなくなったけど、頬の熱だけは消えない。
昇降口の向こうは、もう土砂降りになっていた。傘を差し、外に出るとより一層ザーザーと音を立て、傘に雨粒が叩きつけられる。私はそれを見つめながら、さっきの水瀬くんの言葉の続きを考え続けていた。
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