告白予約。〜猫系男子は赤面少女に夢中〜
「ずっと好きだったんだ。俺と付き合って下さい」
────カタン、コロコロコロ……
ポロリと手からシャーペンを落とす。それは机の上で跳ね返り、床へと転がっていった。
水瀬くんを待たせているのに、今日に限って日直だったことを忘れてしまっていて、私は焦って日誌を書いていた。同じ日直当番の田中くんは、自分の仕事を終えたら帰ってくれていいのに、人が良いのかいつも決まって私が日誌を書き終えるのを待っている。
私は男子と会話をするのにとても身構えてしまう。だから、田中くんが良かれと思って振ってくれる話題にも正直困っていた。
そんな中、突然告白をされてとても動揺している。
田中くんは頬を赤らめ、席に座る私の前に立ち、こちらを見下ろしている。ごめんなさい……!そんな顔で見られたって、わたしの脳内にはどう断ろうかという焦りしかないの……!