告白予約。〜猫系男子は赤面少女に夢中〜
────ガラッ
「なぁ、何してんの」
その時、突然教室のドアが勢いよく開いた。
そして、そこには私が今考えていた水瀬くんが立っていて、目つきを鋭くしてこちらを睨んでいた。そしてゆっくりとこちらに歩いてくる。もしかして、いつになっても来ない私を迎えにきたのかもしれない。
田中くんは突然の水瀬くんの登場に動揺したのか、私の手首を放し後ずさった。
「水瀬、これは……」
「ダメだから」
「はっ?」
「片山さんに告白するのは、予約してから」
「な、なんだよそれ」
水瀬くんは、私と田中くんの間に立ち、もう少しで泣きそうだった私の顔を隠してくれた。
そして、田中くんは水瀬くんから出た予約発言に驚いたような声をあげる。私も驚いたよ……!まさか、水瀬くんはそれを間に受け、本気にしてくれていたの……?!
水瀬くんの冷たい雰囲気に押されていた田中くんだったけど、ハッとしたように怒り出す。