告白予約。〜猫系男子は赤面少女に夢中〜
昨日と同じように至近距離で視線が交わる。何で田中くんに近づかれるのは嫌なのに、水瀬くんは平気なんだろう。本当に不思議だ。
そして、そんな私を心配そうに見つめ、水瀬くんはゆっくりと口を開く。
「大丈夫?」
「う、うん。平気。ありがとう水瀬くん」
「もしかして、アイツと付き合いたかった?」
「そんなわけないよ」
「じゃあ俺、予約してもいいの?」
あ、目が逸らせない。視線が熱い。
放課後の非常階段。私は水瀬くんを目の前にポカンと口を開いていた。
もしかして、昨日も水瀬くんは予約をしようとしてたのかな?けど、まさか本当に告白予約をしようとする人なんて存在すると思っていなかったから、どうしたら良いのかわからない……。
何も答えない私に、水瀬くんは話を続けた。