告白予約。〜猫系男子は赤面少女に夢中〜
恥ずかしい話題のせいで声を少し小さくした私を、有菜ちゃんはじっと見つめる。
そして、ふっと口角を優しく持ち上げた。
「……まぁ、凛子のペースでいいとは思うけどね」
「有菜ちゃん?」
「なんだか急かしちゃったね!凛子の性格分かってるのに。ごめんね?」
「う、ううん!そんなことないよ」
「もう話変えよ!そういえばさ、凛子が欲しがってたブランドの服、セールやってるって」
「ほんとにっ?」
有菜ちゃんは優しい。常に私の気持ちも汲み取ってくれるし、だから一緒にいて心地よい。
趣味や性格は違うけど、二人で今日あった事や、楽しかった事を話して馬鹿みたいに笑って、トレイの上が空になる頃には、もう随分時間が経っていた。
そろそろ帰ろうかとお店を出て、二人で駅に向かい歩き出す。すると、私達の歩く通りの後ろ側から、声が聞こえた。