告白予約。〜猫系男子は赤面少女に夢中〜
「おーい!有菜!片山さーん!」
振り返るとそこには、人混みの中大きく手を振る高田くんと水瀬くんがいた。私は朝のことを思い出し、二人から目を逸らす。
有菜ちゃんはチラリと私の顔を見る。そして、合流してきた高田くんに声を掛けた。
「男二人何してんの〜?買い物?」
「さっき他の奴らとバッティングセンター行って来たんだ!俺ホームラン打ったんだよすげーだろ?」
「へー、高田にしてはすごい。水瀬くんは?」
「こいつめっちゃ面白いんだよ。他の運動できんのに、バッティングセンスゼロ!」
「高田うるせー」
水瀬くんが高田くんの頭をベシッと叩く。完璧水瀬くんにも苦手分野があるなんて、親近感がちょっとだけ湧くなぁ。
目的地が同じだから、そのまま流れで一緒に駅まで行くことになった。
水瀬くんは私の隣を歩いているものの、何故か何も言わない。その沈黙が少し気まずくて私も黙っていると、すぐに駅に着いた。
有菜ちゃんと高田くんとは路線が違うから、人の多い改札を抜けてすぐに分かれる。そして、私と水瀬くんは……。