告白予約。〜猫系男子は赤面少女に夢中〜
ごめんって言いたかった




 もう季節は初夏といってもいいと思う。6月末、梅雨の気配はなく、じりじりと日差しが地面を照り付けている。

 そして2限目後の休み時間、教室内の気温もすごいことになっている。



「あーーーつーーーいーーー」
「有菜ちゃん!スカートで脚開くならジャージ履こう!」
「無理動けない履かせて……」
「こっちも無理だよ。はいこれ、冷たいよ」
「凛子大好き〜〜!!」



 有菜ちゃんは熱いのが苦手だ。教室のひんやりした机にへばりつき、少しでも涼もうとしているらしく本人は必死だけど、開いた脚の隙間からパンツが見えそうで、こっちは気が気じゃない。

 凍らせてきたペットボトルのお茶を手渡すと、それを抱きしめ再び机にへばりつく。ここまでくるともう面白い。私が有菜ちゃんの机の前に座り、頭を撫でる。

 すると、ゴンと有菜ちゃんの隣の席に誰かが突っ伏した。



< 68 / 177 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop