告白予約。〜猫系男子は赤面少女に夢中〜
『凛子!遊ぼうぜ!』
『凛子そんな事も分かんねーの?俺が教えてやるよ!』
『凛子、泣くなよ!大丈夫だって!顔赤いのも個性だから変じゃねーよ!」
『は?……り、片山のことなんて俺は大嫌いだよ!ブス!』
────ガバッ
ずいぶん昔の夢を見た。私が陸くんにイジメられるようになる少し前の夢だ、そういえば同じ登校班だった私達は仲が良かった。兄のようにいつも守ってくれて、私のコンプレックスも笑い飛ばしてくれる。そんな彼が大好きだった。
何がきっかけかは分からないけど、ある日突然、仲の良かった陸くんは恐ろしい化け物のようになってしまった。だからこそ、陸くんに言われたあの言葉に私は酷く傷付いたんだ。
私が寝ていたのは保健室のベッドの上で、過呼吸になった後連れてこられたんだ。
すっかり寝てしまっていたようで、とっくに授業は終わってしまったみたい。少しだけ開いた窓の外から、運動部の声が耳に届く。