告白予約。〜猫系男子は赤面少女に夢中〜





「はよ、片山さん」
「おっ、おはようっ……」



 朝の混んだ最寄駅構内。私は速足でホームにたどり着き、先に柱に寄りかかり私を待っていた水瀬くんを発見し、駆け寄って声を掛ける。

 水瀬くんは、走ったせいで肩で息をする私の乱れた前髪をナチュラルに直しながら挨拶をしてくれた。

 すごく汗をかいているから肌には触れられたくなくて、一歩後ろに下がると、私の考えていることなんてお構いなしに、今日も今日とてカッコいい顔で俯いた私の顔を覗き込んできた。やばい、恥ずかしいし汗かくし顔赤くなっちゃう!!



「なんか緊張してる」
「だって、一緒に登校なんて初めてだから……」
「緊張ついでに手でも繋いどく?」
「ダメ!」
「えー、ケチ」



 手をひらりと差し出され、私は肩をびくつかせ顔を余計に赤くし、拒否をした。水瀬くんはつまらなさそうに唇を尖らせる。



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