告白予約。〜猫系男子は赤面少女に夢中〜
────男子は、有る事無い事言いふらす生き物に見えるから。
そう言おうとした時、有菜ちゃんが教室のドアを開いた。女子のクラスメイトに挨拶をしながら一番後ろの自分の席に着き、ため息を吐く。
水瀬くんはもう先に来ていて、仲良しの高田くんと会話に花を咲かせている。いや、違う。高田くんが勝手に盛り上がっているが正しいかも。
「奏多!」
そんな教室内に、入り口の扉のところから高い声がした。