竜王陛下のもふもふお世話係2~陛下の寵愛はとどまるところを知りません~
憂いを帯びた表情に気付いたジェラールが、心配そうに顔を覗き込んでくる。
「本当に? 疲れたのなら、王宮まで抱いて帰ってやるぞ」
「あ。本当になんでもないんです」
ミレイナは慌てて両手を胸の前で振る。
「そうか? 疲れたなら、すぐに言うんだ。わかった?」
「はい」
ミレイナが頷くと、ジェラールの青い瞳が優しく細まる。ぽんぽんと片手で頭を撫でられた。
(私、ずるいな)
ジェラールがまっすぐに思いを告げてくれているのに、竜王の妃という立場に立つのが怖くてのらりくらりと態度をはぐらかしている。
それなのに、こうして優しくされると嬉しくて、その愛情を独り占めしたいと思ってしまう。
(どうすればいいんだろう?)
何度繰り返したかわからない自問自答をする。
けれど、やっぱり答えはわからないままだった。
「本当に? 疲れたのなら、王宮まで抱いて帰ってやるぞ」
「あ。本当になんでもないんです」
ミレイナは慌てて両手を胸の前で振る。
「そうか? 疲れたなら、すぐに言うんだ。わかった?」
「はい」
ミレイナが頷くと、ジェラールの青い瞳が優しく細まる。ぽんぽんと片手で頭を撫でられた。
(私、ずるいな)
ジェラールがまっすぐに思いを告げてくれているのに、竜王の妃という立場に立つのが怖くてのらりくらりと態度をはぐらかしている。
それなのに、こうして優しくされると嬉しくて、その愛情を独り占めしたいと思ってしまう。
(どうすればいいんだろう?)
何度繰り返したかわからない自問自答をする。
けれど、やっぱり答えはわからないままだった。