竜王陛下のもふもふお世話係2~陛下の寵愛はとどまるところを知りません~
「行く足はあるか?」
「はい。マリベル様が馬車に乗せてくださると」
ミレイナはどぎまぎしながらも答える。
今日のお茶会にはジェラール付きの侍女──マリベルも参加するようで、先日よかったら一緒に馬車に乗っていかないかと誘われたのだ。
ミレイナはてっきりマリベルに嫌われていると思っていたので、この誘いには驚いた。 けれど、ミレイナは馬車を持っていないし、誘ってもらえて嬉しい気持ちが強かったので是非お願いしますと伝えたのだ。
「そうか。帰りに足がなければスザンナに言うんだ。わかった?」
「はい。ありがとうございます」
いつものようにミレイナの頭を撫でるジェラールの手が、つと止まる。
「ずれているな」
耳を触れられる感触がしたので、耳飾りがずれているのだとわかった。
「申し訳ございません──」
これまでもたびたびこの耳飾りのリボンがずれてしまうことがあった。けれど、落ちることはなかったのでそのままにいている。
「はい。マリベル様が馬車に乗せてくださると」
ミレイナはどぎまぎしながらも答える。
今日のお茶会にはジェラール付きの侍女──マリベルも参加するようで、先日よかったら一緒に馬車に乗っていかないかと誘われたのだ。
ミレイナはてっきりマリベルに嫌われていると思っていたので、この誘いには驚いた。 けれど、ミレイナは馬車を持っていないし、誘ってもらえて嬉しい気持ちが強かったので是非お願いしますと伝えたのだ。
「そうか。帰りに足がなければスザンナに言うんだ。わかった?」
「はい。ありがとうございます」
いつものようにミレイナの頭を撫でるジェラールの手が、つと止まる。
「ずれているな」
耳を触れられる感触がしたので、耳飾りがずれているのだとわかった。
「申し訳ございません──」
これまでもたびたびこの耳飾りのリボンがずれてしまうことがあった。けれど、落ちることはなかったのでそのままにいている。