竜王陛下のもふもふお世話係2~陛下の寵愛はとどまるところを知りません~
[ゴーラン、会いたかったよー。後でブラッシングさせてね]
[好きにしろ]
[ありがとう!]
ミレイナはゴーランの頭と首をもしゃもしゃと撫でてから、ジェラールのほうを向く。
「陛下。お待たせいたしました」
ミレイナは部屋のソファーに座るジェラールに、先ほど練習したばかりの所作でお辞儀をする。
一方のジェラールは、ミレイナのほうを見つめ、頬を綻ばせた。
「ミレイナ。よく来たな」
「はい」
ミレイナは、おずおずとジェラールの元に歩み寄り、ジェラールの正面に座った。
ジェラールが片手を上げると、どこかでリーンとベルが鳴る。
さほど待つこともなく、侍女によって沢山の焼き菓子が運び込まれる。それらはふたりの間のローテーブルに置かれた。