竜王陛下のもふもふお世話係2~陛下の寵愛はとどまるところを知りません~
「ありがとう。今回のお茶会のために仕立てたの。キーロン社のものよ」
マリベルはふふっと笑う。
キーロン社というのはよく知らないが、きっと有名な仕立屋なのだろうなと思った。ミレイナは無難に「すごいですね」と相づちを打つ。
「それほどでもないわ」
そう答えるマリベルは心なしか得意げに見える。
「ミレイナ様のは、どちらで?」
「えっと、どこのかはわからないです」
「わからない?」
不思議そうな顔をするマリベルに対し、ミレイナは眉尻を下げた。
「実は、陛下からいただいたのです。初めてお茶会に参加するお祝いだと」
「……そう」
(あれ?)
そのとき、ふとマリベルの表情に影が差したような気がしてミレイナはおやっと思った。
けれどそれは見間違いだったのか、次の瞬間にはマリベルは元のような穏やかさを取り戻していた。
マリベルはふふっと笑う。
キーロン社というのはよく知らないが、きっと有名な仕立屋なのだろうなと思った。ミレイナは無難に「すごいですね」と相づちを打つ。
「それほどでもないわ」
そう答えるマリベルは心なしか得意げに見える。
「ミレイナ様のは、どちらで?」
「えっと、どこのかはわからないです」
「わからない?」
不思議そうな顔をするマリベルに対し、ミレイナは眉尻を下げた。
「実は、陛下からいただいたのです。初めてお茶会に参加するお祝いだと」
「……そう」
(あれ?)
そのとき、ふとマリベルの表情に影が差したような気がしてミレイナはおやっと思った。
けれどそれは見間違いだったのか、次の瞬間にはマリベルは元のような穏やかさを取り戻していた。