竜王陛下のもふもふお世話係2~陛下の寵愛はとどまるところを知りません~
◆◆ 3
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クゥーンという悲しげな声でゆっくりと意識を覚醒させたミレイナは、重いまぶたを持ち上げる。目に入ったのは、異様な光景だった。
(何、ここ?)
真っ暗闇の中、通気口と思しき小さな小窓から月明かりが差し込んでいる。ぼんやりと見える室内には、無数の生き物が蠢いていた。
(これは、魔獣?)
暗い中でも白い毛並みは見えやすい。ミレイナのすぐ近くで悲しげに鳴いているのは、魔獣の子供に見えた。頭から一本の角が生えているので一角獣だろうか。まだ小さく、体のサイズはエミーユ達とほとんど変わらない。
[ねえ、大丈夫?]
ミレイナは心配になり、その子に声をかけた。
[お外に出たいよう]
泣きそうな声で、一角獣が答える。
[ここはどこなの? なんで、ここにいるの?]
[わかんないよ。足をバチンってやられて、気付いたらここにいたのだもの]
一角獣はまたさめざめと泣き出す。
クゥーンという悲しげな声でゆっくりと意識を覚醒させたミレイナは、重いまぶたを持ち上げる。目に入ったのは、異様な光景だった。
(何、ここ?)
真っ暗闇の中、通気口と思しき小さな小窓から月明かりが差し込んでいる。ぼんやりと見える室内には、無数の生き物が蠢いていた。
(これは、魔獣?)
暗い中でも白い毛並みは見えやすい。ミレイナのすぐ近くで悲しげに鳴いているのは、魔獣の子供に見えた。頭から一本の角が生えているので一角獣だろうか。まだ小さく、体のサイズはエミーユ達とほとんど変わらない。
[ねえ、大丈夫?]
ミレイナは心配になり、その子に声をかけた。
[お外に出たいよう]
泣きそうな声で、一角獣が答える。
[ここはどこなの? なんで、ここにいるの?]
[わかんないよ。足をバチンってやられて、気付いたらここにいたのだもの]
一角獣はまたさめざめと泣き出す。