竜王陛下のもふもふお世話係２～陛下の寵愛はとどまるところを知りません～
７．ミレイナ、後悔する

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　王宮にミレイナを連れて戻ってきたジェラールは、とても困惑していた。ミレイナが、ウサギ姿から人間に戻ろうとしないのだ。

「ミレイナ、どうした？　もう安心だから、元に戻っていいぞ」

　先ほどから何回か伝えているのだが、ミレイナはつぶらな瞳でこちらを見つめ返すだけだ。

（どうしたんだ？）

　怖がって、小さくなって逃げられるようにウサギ姿になっているのだと思っていた。けれど、どうやら違うのかもしれないとジェラールも気付き始める。

　ミレイナはゴーランのほうへ行く。
　ゴーランに何かを訴えかけているように見えた。

　ゴーランが立ち上がり、ジェラールの執務机に前足をかける。

「ペンか？」

　ゴーランがペンと紙を要求していると感じたジェラールはそれを取ってやる。ただ、ゴーランは文字を書くことはできない。ミレイナもウサギ姿では無理だろう。
　ジェラールは悩んだ結果、文字の一覧表を書いてミレイナに何を訴えているのか聞くことにした。

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