竜王陛下のもふもふお世話係2~陛下の寵愛はとどまるところを知りません~
「ミレイナ」

 蕩けるように甘い声色で名前を呼ばれた。
 そのまま両手の指を絡めるようにシーツに縫い付けられる。

「やっとだ。やっとお前の全てが手に入る」

 ジェラールはどこか泣きそうな表情を浮かべる。
 慈しむようにミレイナの額、頬、鼻と順番にキスを降らせると、最後に唇を重ねる。それは角度を変えながら、徐々に深いものへと変わる。

 ようやくその長いキスを終えると、ジェラールはじっとミレイナを見つめてきた。

「ミレイナ、愛している」

 まるでミレイナがそこにいることを確認するかのように、ジェラールはミレイナの体を抱きしめる。

 どうしてこんなにも愛してくれているのに、逃げようとしていたのだろう。
 色々な感情が絡み合い、涙がこぼれ落ちそうになった。

「私もジェラール陛下を愛しています」

 今はこの人の熱に溶けてしまいたい。

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