竜王陛下のもふもふお世話係２～陛下の寵愛はとどまるところを知りません～

　一角獣の視線が一点を向く。そこには、小さな魔獣達の騒がしさに困惑顔のシェット達の姿があった。

（そっか。シェット達がいてくれたから、私達のことを信用してくれたのね）

　この魔獣達は傷つけられて無理矢理連れ去られた子ばかりだ。もしもシェット達がいなかったら、また傷つけられて閉じ込められると勘違いして抵抗したかもしれない。

　ミレイナはシェット達の元に歩み寄る。

［シェット、イレーコ、エミーユ、ラト。昨日は助けてくれてありがとう。それに、とっても頼りになるお兄ちゃんお姉ちゃんになったね］

　シェット達四匹は一斉にミレイナのほうを向き、その後顔を見合わせる。

［どういたしまして。なんたって、俺達はもう従獣だもん］
［うん、そうだよね］

　誇らしげに言う彼らの姿に、ミレイナは相好を崩す。
　そして、今日も魔獣係を頑張ろうと気合いを入れたのだった。