竜王陛下のもふもふお世話係2~陛下の寵愛はとどまるところを知りません~

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 件の事件の日、ジェラール達が保護してきた魔獣は全部で十七匹だった。
 ミレイナが魔獣達に話を聞いた限り、保護された魔獣達はやはり罠にかけられて捕らわれていたようだ。

 そのうち半数は翌日に魔獣の森にいる家族の元へと無事帰って行った。
 残りの八匹は怪我をしていて治療中だったり、家族がみつからないなどの理由でまだ魔獣舎に残っている。

 魔獣は魔力が豊富で、怪我が治るのも早い。
 保護してから数日経つと、怪我をしていたり少し元気がなかった魔獣達もすっかりと元気になった。

[よし。じゃあ、今日も皆でお散歩に行きますよー]

 ミレイナは元気よく魔獣達に声をかける。

[はーい]

 魔獣達がミレイナに負けないくらい、元気に返事をする。
 一番多いのはフェンリルで五匹、ラタトスクが一匹、マフートという首の長い黒豹のような見た目をした魔獣が一匹、ファイヤーレオパードという同じく豹のような見た目の魔獣が一匹、そして、一角獣の魔獣が一匹だ。

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