竜王陛下のもふもふお世話係2~陛下の寵愛はとどまるところを知りません~
さすがはジェラールが小さい頃から兄のように見守ってきただけある。ジェラールの皮肉をラルフはにこりと笑ってかわすと、書類を持っていた片手を上げた。
「今、報告しても?」
「ああ」
ジェラールの許可を得ると、ラルフとウォルトはジェラールと向かい合うようにソファーに座った。
「本日の件ですが、ブレンダン侯爵の差し金でほぼ間違いありません。捕らえた者達が金で雇われたと証言しております。ただ、本人は否定しており、魔獣の森を散歩していたらたまたま現場に居合わせたと申しております」
「たまたま、とはよく言ったものだな」
ジェラールはふんっと鼻で笑う。
これまで、ブレンダンが日常的に魔獣の森を散歩しているという話は一度も聞いたことがない。なんとも苦しい言い訳だ。
「ブレンダン邸にもフェンリル達を連れて調査に向かいました。そこで、これを発見しました」
ラルフがポケットから何かを取り出す。それは、白い薄紙を折り曲げて包み状にしているものだった。
「今、報告しても?」
「ああ」
ジェラールの許可を得ると、ラルフとウォルトはジェラールと向かい合うようにソファーに座った。
「本日の件ですが、ブレンダン侯爵の差し金でほぼ間違いありません。捕らえた者達が金で雇われたと証言しております。ただ、本人は否定しており、魔獣の森を散歩していたらたまたま現場に居合わせたと申しております」
「たまたま、とはよく言ったものだな」
ジェラールはふんっと鼻で笑う。
これまで、ブレンダンが日常的に魔獣の森を散歩しているという話は一度も聞いたことがない。なんとも苦しい言い訳だ。
「ブレンダン邸にもフェンリル達を連れて調査に向かいました。そこで、これを発見しました」
ラルフがポケットから何かを取り出す。それは、白い薄紙を折り曲げて包み状にしているものだった。