竜王陛下のもふもふお世話係2~陛下の寵愛はとどまるところを知りません~
かねてより計画された国交正常化記念祝賀会は、数日後に迫っていた。
この国交正常化記念祝賀会にはラングール国内の多くの有力者はもちろん、ミレイナの故郷であるアリスタ国や周辺諸国からの招待客も参加する。
それらの人達の一部が、今日辺りから到着し始めるのだ。
リンダは魔獣係と清掃係を兼務しているので、普段の仕事に加えて客室の清掃などの作業も増えて、お客様が滞在中はそちらの仕事が大忙しになる。
「気にしないで。こっちは大丈夫だから!」
ミレイナは明るく笑うと、リンダに手を振る。
「うん、ありがとう!」
リンダは片手を上げてミレイナに手を振り返すと、足早に王宮へと走り去っていった。
「記念祝賀会、いよいよね。大丈夫かな……」
日が近付いているということを実感して、緊張が高まるのを感じた。