竜王陛下のもふもふお世話係2~陛下の寵愛はとどまるところを知りません~
ウサギ獣人であるミレイナは、ここラングール国の王宮で魔獣係として働いている。
元々はアリスタ国という隣の国で暮らしていたのだが、ウサギ姿で怪我をしているところをラングール国の竜王──ジェラールに助けられた縁でここで働くことになったのだ。
この魔獣係、ペットショップで働く日本人としての記憶があるだけでなく魔獣の言葉が理解できるミレイナにとっては打って付けの仕事なのだが──。
「最近、ものすごく食べるようになったなぁ」
ミレイナはガツガツと食事するフェンリル達を眺めながら、ようやくご飯コールから解放されたとホッと胸をなで下ろす。
「本当ね。私が初めて魔獣係を手伝い始めた頃と比べたら、倍くらいは食べているわ」
リンダも片手に頬を当て、あまりの食欲ぶりに呆れた様子だ。
「陛下の側近の方達と一緒に行動することも増えてきたから、運動量が増えて余計にお腹が空いているのかも」とミレイナは答える。