竜王陛下のもふもふお世話係2~陛下の寵愛はとどまるところを知りません~
「まあ! あなたがミレイナさん? よろしくね」

 クレアはパッと表情を明るくし、ミレイナの両手を握る。

「は、はい」

 ミレイナはその勢いに圧倒されて、こくこくと頷いた。

「お兄様に聞いた通り、可愛らしい方だわ。ウサギの耳はないの?」

 クレアはミレイナの頭を観察するように眺める。

「はい、今は人型なので。半獣の姿になればウサギの耳が出てきます」
「そうなのね。そういえば、アダムも猫耳があるときとないときがあるわ」

 クレアは口元を扇で覆うと、ころころと楽しげに笑う。

(気さくだし、よく笑って明るい人だな)

 王太子であるリックも気さくで明るい性格なので、ふたりはよく似ているように見えた。

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