竜王陛下のもふもふお世話係2~陛下の寵愛はとどまるところを知りません~
「ミレイナ、踊ろうか?」
「え? でも、私、上手く踊れなくて」
ミレイナは思わぬ誘いに驚いて顔を上げる。
「誰も見ていない。俺と踊るのは嫌か?」
「いいえ、そんなことは……」
嫌どころか、ずっと憧れていた。
あの煌びやかな会場でジェラールと踊れたらどんなに素敵だろうと考え、それだけを夢見て練習していたと言っても過言ではない。
「なら、決まりだ。俺はミレイナと踊りたい」
胸がトクンと跳ねる。
腰に片手を回され、もう一方の手はミレイナの手を握る。体が付きそうな程に密着した距離感に、心臓がうるさくなるのを感じた。
「比較的簡単なワルツだ。聞こえるな?」
「はい」
「よし」
ガラス扉越しに、会場内の演奏が聞こえてくる。ダンスのレッスンで何度か踊ったことがある曲だった。
練習を思い出しながらステップを踏もうとするけれど、緊張で頭が真っ白になってしまう。次はどうするのだっけ?と、無意識に視線が足下に向く。
「え? でも、私、上手く踊れなくて」
ミレイナは思わぬ誘いに驚いて顔を上げる。
「誰も見ていない。俺と踊るのは嫌か?」
「いいえ、そんなことは……」
嫌どころか、ずっと憧れていた。
あの煌びやかな会場でジェラールと踊れたらどんなに素敵だろうと考え、それだけを夢見て練習していたと言っても過言ではない。
「なら、決まりだ。俺はミレイナと踊りたい」
胸がトクンと跳ねる。
腰に片手を回され、もう一方の手はミレイナの手を握る。体が付きそうな程に密着した距離感に、心臓がうるさくなるのを感じた。
「比較的簡単なワルツだ。聞こえるな?」
「はい」
「よし」
ガラス扉越しに、会場内の演奏が聞こえてくる。ダンスのレッスンで何度か踊ったことがある曲だった。
練習を思い出しながらステップを踏もうとするけれど、緊張で頭が真っ白になってしまう。次はどうするのだっけ?と、無意識に視線が足下に向く。