竜王陛下のもふもふお世話係2~陛下の寵愛はとどまるところを知りません~
「でも、嫌じゃないってことは、ミレイナもジェラール陛下が好きなんだ」

 打ち明けていない気持ちを言い当てられ、ミレイナは頬が赤らむのを感じた。

「それなら、ミレイナ次第じゃない? だって、ジェラール陛下の立場だったら無理矢理にミレイナに言うことを聞かせることだって可能なのに、ミレイナの気持ちを優先してくれているんでしょう?」
「……うん」

 ミレイナは俯く。

 確かにリンダの言うとおりだった。
 ジェラールはこの国の竜王であり、彼の命令は絶対だ。だから、ジェラールがミレイナに寵妃になることを命じれば、それを断ることはできない。

(これって、ジェラール陛下の優しさなのよね……)

 できることなら側にいたい。けれど、自分のような何の王妃教育も受けていない人間がジェラールの隣に立っていいのだろうか葛藤が拭えない。

 それに──。

(ジェラール陛下は先が長いけど、私は違うし)

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