竜王陛下のもふもふお世話係2~陛下の寵愛はとどまるところを知りません~
「ミレイナ、どれが食べたい?」

 ジェラールが皿を持ち、テーブルに並べられたケーキや菓子を取ろうと手を伸ばす。

「陛下、自分でできますから」

 ミレイナは慌てて止めようとする。

「俺のほうが近いだろう。では、次にミレイナのほうが料理に近かったときは、ミレイナが取ってくれ」
「……はい」

 ジェラールはミレイナ前に、盛り付けた皿を置く。ミレイナはありがたくそれをいただいた。

「美味しい」
「それはよかった。料理人を褒めておこう」

 ジェラールは機嫌よさげに紅茶を飲む。そのとき、ミレイナはジェラールが自分の皿に全く手を付けていないことに気付いた。

「ジェラール陛下はお召し上がりにならないのですか?」
「俺はミレイナが食べているところを見ていればいい」
「でも……」

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