片桐兄妹の言うことにゃ
夕飯と風呂を終えた後、燐と円香はゲームをしていた。
藍は風呂に入っている。
「燐ちゃん、まだ学校行ってないの?」
手元のコントローラーを操作しながら円香は尋ねた。
何故それが分かったのかと、燐は横を向く。
「教科書の順番、この前と全然変わってないよ」
テーブルの横に積まれた教科書。確かに、少しも動かしていないので変わっていない。
「藍には言ってないよ」
「……ありがと」
「でもばれるのも時間の問題じゃない?」
その通りではある。
しかし、だからと言って都合よくヒーローが現れるはずもなく。