片桐兄妹の言うことにゃ
手を離して、千治は掌を見た。
「健康優良児そのもの」
「お腹へった……」
「俺も」
その言葉にじろ、と千治を見て、燐は立ち上がる。
布団とタオルケットをそのままに、キッチンへと行った。グラスに水道水を注ぐ。それをぐびり、と飲み干した。
「何か言ってたか? 藍」
「相手誰かって」
「シスコンかよ」
シンク下から鍋を取り出し、水を入れて火をかける。
冷凍庫を開けた。
「うどんはあるけど、食べる?」
「食う」
「二つで良い?」
「足りる。卵入れよーぜ」
「かきたまにしよ」
千治の意見を取り入れ、茹でたうどんにかきたま餡をかける。